大切に使ってきた器に、ある日ふとヒビが入ってしまう。長く集めてきたグラスの縁が、うっかり欠けてしまう。そんなとき、「金継ぎに出してみようか」という思いが浮かんでも、実際にどのような手順で工房へ依頼すればよいのか、見当がつかないという方は少なくありません。
ここでは、お写真をお送りいただくところから、修復を終えた器が再びお手元に戻るまでの流れを、順を追ってご紹介いたします。
写真を送る、はじめの一歩
金継ぎのご依頼は、まずお写真をお送りいただくところから始まります。器全体の様子が分かるお写真に加えて、破損した箇所を近くから撮ったお写真、そして割れてしまっている場合は、すべての破片のお写真をお送りいただけますと、より詳しいお見積もりのご案内がしやすくなります。
欠けの大きさや、ヒビの入り方は器によって一つひとつ異なり、それによって必要な工程も変わってまいります。お手元のスマートフォンで構いませんので、まずは今の状態をありのままに写していただければと思います。
郵送、またはアトリエへのお持ち込み
お写真でおおよその状態を確認させていただいたあとは、実際に器をお預かりする段階へと進みます。ご自宅から丁寧に梱包して郵送していただく方法と、世田谷のアトリエへ直接お持ち込みいただく方法、どちらもお選びいただけます。
遠方にお住まいの方でも、割れ物としてしっかり梱包していただければ、郵送でお預かりすることが可能です。長く連れ添った器を送り出す、その少し心細い時間も、私たちにとっては大切なお預かりの始まりです。
現物を拝見してのお見積もり確定と、修理期間について
お品物が工房に届きましたら、実際に器を拝見したうえで、正式なお見積もりを確定いたします。お写真だけでは分かりにくい細かなヒビの深さや、素材の状態を職人の目であらためて確かめてから、ご案内する流れです。
ご希望の技法によって、お仕上がりまでの期間も変わってまいります。食品衛生対応の合成樹脂を用いるクイック金継ぎであれば、目安としておよそ30日。本漆と純金を用いる本格金継ぎの場合は、漆を幾重にも重ねて乾かす時間が必要なため、目安としておよそ160日ほどをいただいております。大切な器だからこそ、急がず、一つひとつの工程に手間をかけてまいります。
仕上がりのご確認から、お手元に戻るまで
すべての工程を終えましたら、仕上がりのお写真をお送りし、ご確認をいただきます。金の線がひとすじ描かれた、新しい景色をご覧いただいたうえで、ご納得いただけましたらお支払いのお手続きをお願いしております。
そのあとは、郵送での発送手配、またはアトリエへのご来店にてお引き取りいただくか、ご都合に合わせてお選びいただけます。欠けていた器が、金の景色をまとって再びお手元に届く瞬間は、依頼された方にとっても、私たちにとっても、特別なひとときです。
まとめ
金継ぎを依頼する流れは、写真をお送りいただくことから始まり、郵送やお持ち込みでのお預かり、現物を拝見してのお見積もり確定、そして修理期間を経て、仕上がりのご確認とともにお手元に戻るまで、いくつかの段階を踏んでまいります。
一つひとつの工程に、大切な器と丁寧に向き合う時間が流れています。ご自宅で眠っている器がございましたら、まずは一枚のお写真から、世田谷の金継ぎ工房「レストーレ」へお声がけください。
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